
【助産師監修】「抱っこじゃないと泣く」は甘やかし?ママが知っておきたい本当の理由
赤ちゃんが泣くたびに抱き上げながら、「これって甘やかしになっているのかな」「抱き癖がついてしまうかも」と、不安や迷いがふと頭をよぎる夜もあるかもしれません。
周りの声や情報に揺れながらも、目の前の我が子に一生懸命向き合おうとするからこそ、小さなことにも心がぎゅっと痛んでしまうんですよね。
でも、赤ちゃんが抱っこを求める行動には、心と体を育てる大切な意味がちゃんと詰まっています。
今回は、抱っこの本当の役割と安心して向き合うためのヒントを、助産師の視点から教えていただきました。
「抱っこ=甘やかし?」と感じてしまう理由
赤ちゃんが抱っこでしか泣き止まないと、
「このままでいいのかな」と感じることがありますよね。
特に「抱き癖がつく」という言葉を聞くと、
抱っこすること自体に迷いが生まれてしまいます。
でも、赤ちゃんにとって泣くことは、
自分の状態を伝える大切な手段です。
不安や空腹、眠気など、
言葉で伝えられない気持ちを泣いて表現しています。
その中でも「抱っこしてほしい」という気持ちは、
安心を求めるとても自然な反応です。
まずは、抱っこを求めること自体が
特別なことではないと知ることが大切です。
泣きに応えることで育つ「基本的信頼」と愛着
赤ちゃんが泣いたときに抱っこしてもらえる経験は、
心の土台を育てる大切な関わりです。
「泣いたら来てくれる」
「困ったときは助けてもらえる」
こうした体験を重ねることで、
赤ちゃんの中に「基本的信頼」が育っていきます。
これは、
👉 自分は守られている
👉 この世界は安心できる
と感じる力です。
また、いつでも戻れる安心できる存在は、
赤ちゃんにとっての「安全基地」になります。
この安全基地があることで、
赤ちゃんは少しずつ周りの世界へ興味を広げていきます。
つまり、抱っこによって得られる安心は、
将来の自立に向かうための大切な土台になります。
抱っこが支える心と体の発達(神経の視点)
赤ちゃんはまだ、自分で気持ちを落ち着かせる力が十分ではありません。
そのため、抱っこを通して大人が外側からサポートすることが必要になります。
抱っこされることで、
-
心拍や呼吸が落ち着く
-
緊張がやわらぐ
-
安心感が生まれる
といった変化が起こります。
これは、未熟な神経の働きを整える関わりでもあります。
抱っこは単なるスキンシップではなく、
心と体のバランスを整えるケアのひとつです。
日々の抱っこの積み重ねが、
赤ちゃんの安心する力をゆっくり育てていきます。
「抱き癖」という誤解と本当のところ
「抱っこしすぎると抱き癖がつく」と言われることがありますが、
現在の発達の考え方では、そのような明確な根拠はありません。
むしろ、泣いても十分に応えてもらえない経験が続くと、
不安が強くなりやすいと考えられています。
赤ちゃんは、安心が満たされていくことで、
少しずつ自分の力で落ち着いたり、周囲に関心を向けていくようになります。
最初はたくさん抱っこを求めていても、
成長とともにその関わり方は自然に変化していきます。
抱っこは「増やすと依存するもの」ではなく、
満たされることで次のステップへ進むためのものです。
抱っこは“甘やかし”ではなく土台づくり
抱っこを求めて泣くのは、
赤ちゃんにとって自然なサインです。
その気持ちに応えることは、
安心や信頼を育てる大切な関わりになります。
抱っこを重ねることは、
決して甘やかしではなく、
これからの成長を支える土台づくりです。
迷ったときは、「安心を届けている時間」と考えてみてください。
まとめ
ご執筆いただき、ありがとうございました。
「抱っこは甘やかしではなく、安心を届けて心の土台を育てる大切な関わり」というお話に、背負っていた肩の荷がふっと軽くなるような心地がしましたね。
毎日のことだからこそ、うまく応えられない日があったり、疲れてしまったりしても大丈夫です。
最初から完璧を目指そうとせず、ご自身のペースも大切にしながら、抱っこを通した愛おしい時間を重ねていけますように。




